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暮らしに添える日本茶を

目次 非表示 1 このような方におすすめ 2 講座を受けるとどうなるの? 3 講座内容 3.1 ちょっと勉強 / 私たちとお茶 3.2 飲んでみよう01 / 緑茶・烏龍茶・紅茶 3.3 飲んでみよう0...

12/12追記→6回目の講座内容の情報をアップしました。受講費も変更になっています。

このような方におすすめ

・お茶は詳しくないけれど、何気なくいつも飲むのでもっと知りたい方

・お茶の作り手やその想い、製造のありさまや土地の物語までも知ってみたい方

・茶農家、和菓子職人、茶器屋といった、プロフェッショナルの話も広く聞いてみたい方

・毎日の食事をもっとおいしく楽しみたい方

講座を受けるとどうなるの?

・これまで当たり前に暮らしのそばにあった「日本茶」というものを、より深く愛でるための見方・感覚を身につけていただくことができるようになります。

・「毎日、気軽にお茶を飲んでみよう!」「これからはじめてみよう!」と感じていただけるはず。

・自然と農家の調和した先に生まれる、何気ないけれどかけがえのない一杯。その味わいを通じて、日本茶のみならず、農産物をとりまく人の営みへの感謝をも皆で共有する時間を得られます。

講座内容

口や鼻で感じるおいしさや香りだけでは、お茶の魅力を語り尽くせません。

流行り廃りの激しい世の中でも、頑固なまでのこだわりを持ちお茶をつくり続ける茶農家たちが、どんな思いで日々お茶の樹と向き合っているのか。

目の前の1杯をめぐり、お茶の種が大地に蒔かれたそのときまで、一緒に時間を巻き戻してみましょう。

本当の贅沢や日々の豊かさのありさまを、お茶が私たちに語りかけるのが聴こえてくるはずです。一緒に耳を傾けてみませんか。

座学、テイスティング、そして1杯のお茶の時間を支える様々なプロフェッショナルによる講座で構成します。

ちょっと勉強 / 私たちとお茶

全6回の講座の手始めに、日本茶の全体像を知るところからはじめましょう。

こんなポイントについてお話を進めたいと思います。

そもそもお茶って、どこから来た、どんな植物なの?

時代に沿って、私たちとお茶の関係はどんなふうに変わってきたの?

日本茶にはどんな種類があるの?

畑のお茶が製品になるまでに、どんな工程があるの?

こうした基礎的なポイントを知り、続く講座でのテイスティングなどをより深く感じとっていただくことを目的とします

飲んでみよう01 / 緑茶・烏龍茶・紅茶

日常的によく見かける緑茶は、不発酵茶です。

製造において段階的に発酵が進むと烏龍茶や紅茶と呼ばれるものに変化します。

発酵の度合いをテイスティングで感覚的に知り、茶葉がもともと備えている、香りを生み出す仕組みを知りましょう。

全国から集まったシングルオリジン(他とのブレンドがなされていない)茶葉が出迎えてくれる、香り豊かな会を楽しみませんか。

飲んでみよう02 / 番茶・焙じ茶

どんなときも気兼ねなく楽しめる万人のお茶、番茶と焙じ茶。

そもそもこの2つは何が違うのでしょうか?ここからお話をスタートします。

日本全国からこの日のために集まったローカル色豊かで個性的な番茶の世界を紐解きましょう。

あわせて、焙煎度合いや原料の状態により、様々に表情を変化させる焙じ茶の奥深さも感じていただきます。

その場で行う焙煎体験も!

日本茶と切っても切り離せない和菓子の世界について、足をもう一歩踏み入れてみる会です。

※詳細は追ってお知らせ

会おう / お茶をつくるひと

10/19(土)に開催します。

滋賀県日野町の3代目の茶農家として営農される、満田久樹さんをお迎えして、そのお茶づくりに込めた想いを直接伺う本プログラムのハイライトです。

満田さんは、無農薬有機栽培に切り替えてすでに20年以上。いまでは希少な「在来種」を守る茶農家です。

毎日の心やすらぐ一杯は、だれが、どうやって、そしてどんな想いでつくっているのでしょうか?茶農家にお会いいただき、その心に触れる一日です。

満田さんは無農薬有機栽培を平成7年から現在に至るまで続け、さらに全国的にも非常に希少である在来種の茶畑を広く守っている稀有な農家。彼のお茶は素朴で胸につかえず、心から安心して楽しめるまさしく「常茶」。

にほんちゃギャラリーおかむら代表 岡村友章が進行を担いつつお茶を淹れ、茶農家と皆さんをおつなぎします。予備知識などは一切いりません。

満田さんの茶葉の販売も予定しているほか、今後私たちが積極的に茶農家とかかわる「援農」の取り組みについてもご案内します。おいしい一杯のお茶づくりに、あなたも参加しませんか。

会おう / 急須を扱うひと

11/16(土)に開催します。

愛知県常滑市の 器専門店 morrina(モリーナ) 店主・杉江寿文さんをお迎えし、お茶のよきパートナーである急須について理解を深める一日です。

morrinaは、にほんちゃギャラリーおかむら主宰 岡村が普段から使っている茶器をいつも選んでいるお店。

うつわへの愛情と職人たちへの尊敬がお話からあふれ出る杉江さんのお話に、きっと今まで以上にうつわのことが愛おしくなるでしょう。お茶もおいしくなります。

当日はこんな話題に触れていただきます。

・常滑焼の歴史と特徴
・急須の作り方と職人たちの気遣い
・良い急須の見分け方
・昨今の焼き物業界のこと

また、うつわそれ自体のみならず、人の手で用途あるモノを作る意義や、そこに宿っている価値とはいったいどんなものか、というトピックも。

このことは杉江さんならではの言葉や熱量をもってお話してくださると確信しています。大阪でこのような機会は滅多にありません。

お話は、私岡村との対話形式を基本として進めてまいります。また、ご来場の皆様のお考えを共有したり、ご質問も随時ウェルカム。

和気あいあいと、堅苦しい時間にはせず、おいしいお茶とともに楽しみましょう。

★常滑の茶器販売会も同時開催します。お楽しみに。

会おう / 和菓子をつくるひと

何もかもが、気持ちの追い付かぬ間にどんどん変わってしまう時代です。それでも、変わらず暮らしに寄り添ってくれるものがいくつかあります。たとえば、おやつのうれしい甘さとか、1杯のお茶の安らぎとか。

全6回の「暮らしに添える日本茶を」。最終回は、日本茶とは切っても切れない縁の「おやつ」のお話です。

話し手に「むかし懐かし三時のおやつ」をかかげて日々おいしいおやつ作りに励まれている、土田葵さんをお迎えします。

京都市北区で「おやつaoi」を営む土田さんは、使用する食材の一部を自身で栽培することにも挑戦しておられます。そんな土田さんはどうして和菓子づくりをはじめ、そして日々つくるおやつにどんな気持ちを込めておられるのでしょうか。彼女の仕事を支えるものについてお話を伺います。

土田さんのお話に、きっとあなた自身の物語も思い起こされるはず。みんなで共有しましょう。そうすればきっと、日々のおやつやお茶が果たしている役割とか、どんなおやつとお茶を大切にしていくべきとか、そのような気づきが生まれる会になると思うのです。

みんなでおはぎを一緒に丸めて食べ、お茶もすすりながら、考えましょう。

※会場設営の関係上、ご予約の上でお越しくださいませ。

■費用

参加費:2,000円(みんなでつくるおやつとお茶付き)
定員:10名

■おやつaoi
https://www.instagram.com/oyatsu.aoi/

4、受講した方の感想

・お茶のことに詳しくなかったのですが、わかりやすくご説明くださいました。お茶の製造のこと、歴史や様々な茶種について幅広く教えてもらいました。感動。多くの方にその美味しさが伝わってほしいと思いました。(20代男性)

・普段はなかなか知ることのできない茶農家さんたちのことをたくさんお話くださり、1杯のお茶に向き合うときの気持ちがガワリと変わりました。どんな想いで、日々の何気ないお茶がつくられているのか、よくわかりました。(30代女性)

5、開催日と講座費用

毎月第3土曜日。13時~15時。
全6回。7/20、8/17、9/21、10/19、11/16、12/21

各回5,000円です。4回目(10/19)は3,000円。
5回目は1,500円、6回目は2,000円です

講座で召し上がっていただけるお菓子もご用意しています。

講座費は、当日、現金にてお支払いくださいませ。

6回全て参加される方には、急須とお茶をお贈りします。 ぜひ、この急須でお茶を淹れて、すてきな時間をお過ごしください。

6、ご予約について

ご予約は以下のフォームからお願いいたします。

この講座は2019年度のもののため、現在、お休み中です。

7、講師紹介

岡村友章

店舗のないお茶屋「にほんちゃギャラリーおかむら」代表。

公認日本茶インストラクター。

各地の生産者を訪ね歩き、地に足のついた普段どかいのお茶をご紹介しています。

1986年生まれ、大阪府島本町在住。

岡村友章とお茶の出会いの話

「徳島では、お茶もつくっとってな…」

大阪・高槻の祖父は、たばこをふかし田舎の暮らしを懐かしみながら、何度もその話をしてくれました。

あるとき、祖父はほとんど動けない体になってしまいます。

だから代わりに、彼の故郷・徳島の山奥へひとりで行ってきました。

そこで出された何気ない一杯が、お茶の世界への入り口はじまりでした。

それよりもずっと以前から、急須でお茶を飲むのが当たり前の家。

スーパーで祖母が買ってきたお茶を、誰ともなしに熱々の湯で淹れて、ふうふう言いながらすする。

「このお茶はわりにおいしいな」「淹れ方、苦すぎるで」などと言いながら食卓を囲みました。

私にとってお茶は、そのようにしていつも傍にありました。

主役になることはなかったけれど、無いとなんだか落ち着かない。

いかに生活が緩急しようとも、お茶は腰をすえて「ま、飲めば」とでも言うかのようにそこにあります。

この講座では、そうして暮らしに根っこをはるふだんのお茶を、今までよりももっと身近に感じるようになるためのプログラムを用意します。

さあ、何はともあれちょっと一杯。日本のお茶が、もっともっと愛おしくなります。

WEB:にほんちゃギャラリーおかむら

8、印刷所家主が思う、岡村さんのこと

実は、この文章を書いている時点で、まだ1回しか岡村さんと会ったことがありません。

マメカフェタさんがご自身のランチで出されているのが、岡村さんの扱ってらっしゃる「阿波番茶」で、ある日、マメカフェタさんと共に岡村さんが鶴身印刷所に来て下さったのです。

そのときは、鶴身印刷所の成り立ちや、石版印刷機のことをお話していたのですが、岡村さんは物静かな感じなようで、でも、何か確信をもって、とても大きな熱量でご自身の生業をされている感じがあり、私は岡村さんと何かを一緒にしたいと思いました。

そして、初めて会ったのに、「講座やって下さいませんか」という申し出を快諾して下さり、とても面白いコンテンツを考えて下さったことに感謝しかありません。

「つながりを、自らのもとへ」

私が岡村さんから特に感じるのはこのことだと思います。

お茶を取り巻く様々なつながり。

例えば、お茶の生産農家さん。
滋賀、奈良、京都、徳島、佐賀、長崎、熊本・・・。

ホームページの「農家のこと」にも記載がありますが、各地の生産者さんの元を訪ね歩き、その方々の「お茶」に対する信念を、環境を、取り組みを、お茶の味と同じ質量で、岡村さんは大切にされている。

ブログなども読んでいると、尚のことなんですが、お茶というものが、味わうだけのものじゃなくて、立体的に感じられるんです。

人、土地、歴史、想い。これまでのことだけじゃなく、未来への時間も含めて。

きっと、茶葉だけを、どこかのお店で買うことでは得られない、何かを、一緒に味わっている気がします。

マメカフェタさんのコメントをここでご紹介したいと思います。

「岡村さんのお茶は、『急須で淹れよう』という気持ちになります。普段、例えば家で飲む麦茶などは『あー、いれなきゃー、つくらなきゃー』って思うのに、岡村さんのお茶を淹れるときは、なぜだか、本当に分からないのですが、不思議と『お茶を淹れよう!』という明るい気持ちになる」

この講座では、お茶の歴史や性質、作り手の人となりを岡村さんから聞くだけでなく、お茶の生産者さん、お菓子や急須など、お茶に関わる様々な方々と直接会えるという贅沢なプログラムになっています。

各地を巡り、人のつながりを作って来られた岡村さんだからこそ、できることだと思います。

そして、この「つながり」は、お茶や、お茶に関わる様々なことだけでなく、あらゆることに言えると岡村さんは考えていらっしゃいます。

「例えばカップ麺1つでも、それができるまでに携わった人や工程を感じられる、そんな感性を持って向き合うことができれば」

私はこのお話にとても共感を覚えます。私たちは関わりの中に生きている。そのことを、様々な方向性から知ることができれば、きっと、自分というものは、とても豊かに存在するということが分かると思います。

ご自身と、ご自身の暮らしを、お茶という身近な存在から、より丁寧に見つめてみませんか。

今以上に、豊かな広がりと深さを、得て頂けると思います。