イベント

炭酸デザイン室展-TANSAN TEXTILEの暖かな木々-

炭酸デザイン室のオリジナル商品「TANSAN TEXTILE」のバッグやポーチ製品やコラボレーション商品の展示販売会です。

本展について

TANSAN TEXTILEの鮮やかで心踊るテキスタイル。

炭酸デザイン室のオリジナル商品「TANSAN TEXTILE」のバッグやポーチ製品やコラボレーション商品を販売します。

鮮やかな記憶を描き続け、国産の帆布を使用し、オリジナルのプリントテキスタイルを生み出し続けている炭酸デザイン室。

職人のシルクスクリーンプリントによる、様々な柄や色彩のバッグやポーチ。ぜひお好みのテキスタイルを見つけてください。皆さまのご来場、心よりお待ちしております。

開催日時

2025/10/17(金)-19(日) 12:00-17:00

「炭酸デザイン室」とは

炭酸デザイン室は、琵琶湖からほど近い滋賀県大津市に拠点を置くテキスタイルデザイン事務所です。

2014年、水野智章と若菜によって設立しました。
ともに東京造形大学卒業。

ライフスタイルの中でテキスタイル(布)から始まるカーテンや生活用品、ファッション、建築空間など、国内外のプロジェクトにおいてテキスタイルデザインやクリエイティブディレクション、LUSH、髙島屋、ISSEY MIYAKE、SHISEIDO、JA全農しがなど企業とのコラボレーションを行っています。

人の営みや社会に、色彩のあるライフスタイルを提案します。

原風景と冒険
一人ひとりにある美しい記憶や情景、旅先での体験など、湧き上がる美意識を抽象化し、感性に直接響くテキスタイルを意識して描いています。

色彩と線
記憶に残る色鮮やかな色彩や生き生きとした筆運びは、ワクワクする高揚感や創造性を生み出します。

滋賀の自然豊かな土地にアトリエを構え、日々の暮らしの中からインスピレーションを受け、鮮やかな記憶としてテキスタイルを生み出しています。

近所の山や田んぼ、村の家々、散歩道の草花や木々、川のせせらぎ、全てが太陽と月のもとでキラキラと輝いています。

旅先の文化、特別な経験もデザインのスパイスです。ライフスタイル自体がものづくりのコンセプトとなり、楽しい経験はアートとデザインの枠を超え、新たな作品や商品となって日常をさらに楽しくしてくれます。

オリジナルブランドTANSAN TEXTILEをはじめ、企業とのコラボレーションやパートナーシップを組みながらクリエイションを生み出しています。フランスでの展覧会、モンゴルでのデザイン指導、台湾や香港での商品展開など、国内外で活動の場を広げています。
「いつもの暮らしにシュワっとした刺激を。」

WEB:炭酸デザイン室
Instagram:炭酸デザイン室(@tansan_design_studio)

会期中全日ワークショップ:なりゆき石版印刷

▼10/17(金)-19(日) 12:00-17:00(最終受付16:30)

炭酸デザイン室さんのデザインを石版印刷で印刷してみませんか。

トートバックにこちらがご用意した色から一色選んで頂き

ご自身でローラーとプレス機を動かし、印刷します。

今回、印刷色が複数あるので、もしかすると、前に印刷された方の色が少し干渉してプリントされるかもしれません。

そうなったとしても、良い感じになる色をご用意いたしますので、印刷する前の方と後ろの方との繋がりを感じるような、なりゆきの石版印刷を楽しんで頂ければと思います。

▽所要時間20分程

▽費用:1,500円

石版はこんなふうに作られました。

炭酸デザイン室のお二人に石版を研磨してもらい、描画、製版工程までして頂きました。

石版を研磨しているところ。
描画中。
アラビアゴムを塗っているところ。
製版工程。そして印刷へ。

炭酸デザイン室さんの感想

私たち炭酸デザイン室のブランド「TANSAN TEXTILE」は、布にシルクスクリーンといった、大量生産向きの生産工程を経て、製品を作ってきました。

鶴身さんと出会い、石板印刷というものを、初めて体験させて頂きました。

手作業、ゆっくり、多色の難しさ、力加減、水と油の機嫌など、思い通りに活かせないたくさんの条件が、私たちの創造意欲を掻き立てられました。

体験してみて分かったのですが、石板には石板の心地よいリズムを感じることができました。

ものが生まれるまでの熟成期間と言えばいいのでしょうか、石板ならではのゆったりとした時間や、逆に遅くてはいけないタイミング、石板ならではのクセ(味わい)なのだと感じました。

一つ一つ、インクが圧力をかけ布へうつっていく時間、手作業で確かめながら作り上げて石板で印刷するその時間を含めて仕上がっていく作品。貴重な経験をさせて頂きました。

私たちはその石そのものの縁(アウトライン)が、他では見られないとても美しい特徴に感じ、ご無理を言ってその縁まで印刷するデザインを描かせていただきました。
石版印刷ワークショップとは別に、もう一つ。これからどんな作品が仕上がってくるのかはお楽しみに。

10/19(日)マメカフェタ【豆たちのカレーと⋯】

10/19(日)12:00-17:00(売切れ次第終了)

1階のシェアキッチンでカレーと珈琲をご提供します。

▽メニュー
・豆たちのカレー
・手網焙煎珈琲 (HOT/ICE)
・カフェオレ (HOT/ICE)

▽印刷所より、マメカフェタさんのこと

久々にキッチンにマメカフェタさんが立って下さることを、なんだかもじもじしながら、嬉しく感じている自分がいます。

マメカフェタさんのカレーは、普段、あまり聞かない豆も入っており、でも、カレーの中のどれがどれか分からない渾然一体感を楽しみながら、食べ終わってしまうのが惜しくなります。

このカレーも、マメカフェタさんも、季節で言うところの、晩夏とか、晩秋とかと、ちょっと似ているかもしれません。私の勝手な目線なんですけれど。

本展について、印刷所より

この会期中、デザイナーの水野さんが在廊されます。

炭酸デザイン室さんの面白みっていうのが、私はデザイナーのお二人(水野さんと若菜さん)の在りようじゃないかな、と感じています。

例えば、デザインのお話。

「デザインをするとき、目的を掲げないでいます。それより、『生きたい土地に赴いてみる』『出会いたい場所に足を運ぶ』といったふうにしています。そのときも『これをデザインに起こそう』というアンテナは持たないで、ある意味、スポンジのようにその場所にあるものを吸い込んできます。デザインになってもいい、ならなくてもいい。そういう心持ちです。

そして、そこで得たものはすぐにデザインになる場合もあるし、ならない場合もある。そういうときは、そのときのことを時間をかけて寝かせて置いておきます。例えば、これは鹿児島や沖縄、あと、カンボジアに行ったときに見た、大きな葉の植物たちのことがまとまって、この絵柄になりました。」

大きな葉や木々をモチーフにしたもの

水野さんはその場所場所で得た感覚のことについてもお話しして下さいました。

「これは山梨にアトリエがあったときにデザインしたものです。このときは周囲に山々が屹立しており、山の近さというか、存在感というか、そういったものを近くで感じていたのだと思います。なので、絵柄自体がこういう小ささになるんですけれど、滋賀に移ってからは琵琶湖が開けているというのもあり、開放感を感じているのか、絵柄がどんどん大きくなるんですね。不思議です。そういった自分の心の変遷みたいなものを、後から振り返ると見えてくるな、と」

山梨の山々

また、印刷のことについても、面白い観点をお持ちだと感じました。

私は印刷するとき、どうしても出来上がりに誤差が無いように…と(石版印刷で手刷りなのに)やっぱり考えてしまうんですね。

炭酸デザイン室さんの製品は、京都の老舗のシルクスクリーンの工房で刷られているそうなんですが

「印刷ってきっちりいかなくっても、良いと思うんです。少し重なったり、余白が出てきたり…。こういった点々が出てきたりする場合もある。そういう、それこそなりゆきも、全部、そのままに…としています」

といった感じで、印刷物の仕上がりを考えていらっしゃるんです。

印刷という、ある意味、同じものを同じように刷る世界の中に、同じものは二つとない、揺らぐ生き物(植物)の世界が重なっている気がします。

なので、炭酸デザイン室さんのテキスタイルって、色鮮やかなのに、植物と同じような静けさというのか、穏やかさを感じるのかもしれません。